とある司法書士の戯れ言

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登記業務

寄附による所有権移転の登記原因証明情報

今まで何度か「寄附」による所有権移転登記の依頼がきました。一番迷ったのは登記原因証明情報の作成です。さて、どう記載すればいいものかと調べた結果こんな感じで記載すればいいようです。 1.登記の原因となる事実又は法律行為(1)乙は、甲に対し、平…

時効取得訴訟と相続

以前、相続人が20名以上いる相続登記後に売買による所有権移転登記をしたい旨の相談を受けたことがあります。その時は、買主さんを原告とし相続人全員を被告として時効取得訴訟を提起し、その勝訴判決をもって時効取得による所有権移転登記をする旨を回答…

担保権の抹消手続の特例に関する通達について

担保権の抹消手続の特例に関する「昭和63年7月1日民三3456号通達」が適用される要件は以下の通りです。 1.先取特権、質権又は抵当権に関する登記の抹消を申請する場合であること 2.登記義務者の行方が知れないため共同申請によることができない…

分筆登記の前提としての所有権登記名義人住所変更登記

時々、土地家屋調査士さんから依頼があるのが、分筆登記の前提になる所有権登記名義人住所変更登記です。 そもそも、分筆登記をする場合において所有者の現住所と登記簿上の住所が合致している必要があるか否かが問題になります。この点については登記研究に…

合筆登記の前提としての所有権登記名義人住所変更登記

土地の合筆登記の前提として所有権登記名義人住所変更登記をすることがあります。こちらについては分筆の場合とは違い、合筆する土地の所有者の住所が現住所と異なる場合には所有権登記名義人住所変更登記が必要です。 1.合筆等の登記申請と登記名義人の表…

表題部所有者欄に住所の記載なき不動産の相続保存登記

表題部所有者欄に被相続人の住所の記載がない建物につき、相続保存登記を申請したところ、登記官から下記の話がありました。 表題部所有者欄に住所の記載がない場合には、建物の所在地番を被相続人の住所として扱うとのことです。 そのため、ワシが申請した…

機械器具目録の記載事項

工場抵当権設定の場合、工場抵当法第3条の機械器具目録も添付することになります。そこで、機械器具目録の記載事項について調べてみました。 機械器具目録の記載事項は以下の通りです。1.必須事項:種類、構造、箇数又は延長2.その他物を特定するための…

旧相続法と現行相続法をつなぐ民法附則第25条&26条

滅多にない事例ですが、現行相続法の施行後に旧相続法時代に発生した相続の処理をするケースもあり得ます。この場合、民法附則第25条及び26条により相続関係がどうなるかにつき検討する必要があります。 1.民法附則第25条のポイント 〇第1項 ①現行…

古い建物の相続保存は無事完了

先日、ここで取り上げた古い建物の相続保存は無事に完了確認できました。スタートが家督相続だった数次相続で、土地の相続登記をした時の戸籍一式及び遺産分割協議書がそっくりそのまま残っていたのが大きかったです。 また、登記簿と固定資産評価証明書の表…

約1年半越しの決済案件

昨年3月に決済し農地法第5条許可が下り次第、申請することになっていた破産管財人が選任されている任意売却案件ですが、ようやく農地法第5条許可が下り登記申請することができるようになりました。ちなみに時系列順に並べるとこんな感じですね。 〇平成3…

登記簿上の住所にマンション名と部屋番号がない場合

以前、売主さんの印鑑証明書に記載の住所と登記簿上の住所が若干違うケースがありました。 ・印鑑証明書:T県A市B町100番地 XYZマンション301号室 ・登記簿上の住所:T県A市B町100番地 このような場合に登記簿上の住所を「T県A市B町1…

増築時の住宅用家屋証明書取得の根拠法令

建物の増築工事完了後に住宅ローンの融資が実行されるケースでは、住宅用家屋証明書を取得して租税特別措置法第75条により抵当権設定登記の登録免許税の軽減を受けることができる場合があります。 抵当権設定登記の登録免許税の軽減を受けるための要件は下…

法人登記の委任状への認可書到達年月日の記載

以前、社会福祉法人の目的変更登記を申請した際に指摘されたのが「委任状への認可書到達年月日の記載」に関するものでした。 登記官からの指示は「登記申請書だけでなく委任状にも認可書(許可書)の到達年月日を記載してほしい」とのことだったので、補正に…

条件付所有権移転仮登記の本登記の登録免許税

先日、農地法第5条の許可を条件とする土地売買による条件付所有権移転仮登記を申請しました。この件については、農地法第5条許可がおり次第、本登記をすることになります。 さて、今回の土地売買による条件付所有権移転仮登記の登録免許税率は1000分の…

固定資産評価証明書記載の地積が登記事項証明書記載の地積より少ない場合

先日申請した件で、今日の午後、地元の法務局から「固定資産評価証明書に記載されている地積が登記事項証明書に記載されている地積よりも少ないがどういうことか?」との連絡がありました。 ワシもまさかと思い法務局で書類を確認したところ、確かに「固定資…

敷地権付き分譲マンションの登記識別情報

先日、決済した分譲マンションの件ですが、昨日になって法務局から「土地の登記識別情報がない」との連絡がありました。 何のこっちゃと思い、登記官に確認してみると「分譲業者さんが土地と建物を取得した後に区分建物の登記と敷地権の登記がされているので…

古い建物の相続保存

先日、建物の名義人が先代及び先々代の名義になっているとのことで相談に来られた方がいました。持ってきた固定資産評価証明書を確認すると、未登記建物については課税台帳上の所有者が先代のままになっており、登記されている建物については課税台帳及び登…

再使用証明書について

高額の再使用証明が手元にあります。有効期限は1年なのでその間に使う機会があればいいですが…。そんなわけで再使用証明書について調べてみました。 ・再使用証明された領収証書又は印紙は当該再使用証明をした登記所でしか使用できない。(登記研究第32…

役員の死亡を証する書面

会社もしくは法人につき取締役や理事などの役員が死亡した場合、死亡による退任登記をすることになります。その際に、当該役員の死亡を証する書面として以下のものが挙げられます。 ・戸籍謄抄本 ・死亡診断書 ・死亡の記載がある住民票 ・遺族などからの会…

敷地権が賃借権であるマンション

今日、敷地権が賃借権であるマンションの名変登記(住所変更)&担保権抹消登記の依頼がありました。今回のケースは専有部分が1部屋で、敷地権(賃借権)の目的になる土地が1筆です。ここで問題になるのが登録免許税です。 名変登記の場合には専有部分はも…

持分会社の利益相反取引

持分会社(合名会社、合資会社、合同会社)の不動産取引が利益相反行為に該当する場合「利益相反行為をする社員を除く他の社員の過半数の一致」が必要になり、「過半数の一致があったことを証する書面(出席社員全員の印鑑証明書付)が添付書類になります。 …

登録免許税法第5条10号

登録免許税法第5条10号ですが、この規定では登記簿上「墓地」の登録免許税が非課税になる旨が定められています。この規定は売買や贈与などによる所有権移転登記だけでなく、所有権登記名義人住所変更登記などの名変登記にも適用されます。 ☆登記研究26…

住所変更登記のオンライン申請

所有権登記名義人住所(氏名)変更更正登記をする場合において、住民票や戸籍謄抄本などが登記原因証明情報になります。オンライン申請する場合には住民票や戸籍謄抄本などをPDF化して申請情報と一緒に送信する必要はありません。 さて、担保権の債務者住…

印鑑証明書の有効期限

たまに疑問に思うのが印鑑証明書の有効期限(3ヶ月)です。そんなわけでまとめてみました。1.登記義務者の印鑑証明書~有効期限は3ヶ月以内。原本還付できないため常に原本を添付することになる。2.第三者の同意書・承諾書に押印した印鑑の証明書~有…

前件添付・後件添付・別件添付の使い方

連件で不動産登記を申請する際に添付書類を援用することがよくあります。一番よくあるのが「前件添付」でしょうか。そこで「前件添付」「後件添付」「別件添付」の使い分けについて取り上げてみようと思います。 1.前件添付:連件申請する場合において、前…

仮換地の所有権移転にかかる登録免許税

今日、区画整理にかかっている土地の決済の依頼がありました。そのため、登録免許税を算出しようと評価証明書を確認したら従前地の評価額しか出てません。 このケースでは仮換地について使用収益できるようになった日より前であれば、従前地の評価額によって…

昭和30年代の市町村合併

先日、昭和30年代の市町村合併がらみの件で聞かれたことです。具体的にはこんな感じです。 〇所有者Xの登記簿上の住所:群馬県山田郡矢場川村大字矢場10番地 〇所有者Xの現住所:栃木県足利市〇〇町10番地 一見すると全く別の住所に見えますが、実は…

名変登記を省略することができるケース

所有権移転登記などを手がける際に名変登記の要否を検討すると思います。ただ、登記名義人の住所などが変わっている場合でも、名変登記を省略できるのは下記のケースです。 1.所有権以外の権利の抹消登記を申請する場合において、当該権利の登記名義人(抹…

役員変更登記の一括申請

今日は商業登記でこんな事例がありました。時系列順に並べるとこんな感じです。なお、本件会社は株式譲渡制限がある株式会社で取締役会及び監査役設置会社、取締役の任期は2年で監査役の任期は4年です。 1.平成30年11月30日:監査役X死亡 2.平…

地積更正登記をした土地の売買

今週中にある決済にかかる土地につき、実測と登記簿上の地積が異なるため、地積更正登記をしてから決済する案件があります。今回のケースはこんな感じです。 ☆売買物件:A市B町1番の土地で地目は宅地である。 ・登記簿上の地積 200㎡ ・実際に測量した…