とある司法書士の戯れ言

KIKURINGの司法書士ライフと日常

宗教法人の合併

 以前、宗教法人の合併に関する相談がありました。宗教法人Aが宗教法人Bを吸収合併するとのことでした。

 

 宗教法人の合併には、所轄官庁たる県知事の認可が必要になります。よって、合併登記を申請する際に必要な書類は「認可書とその附属書類」でほぼ揃いそうな感じです。なお、合併の認可申請で必要な「責任役員会での承認があったことを証する議事録」や「合併契約書」は完成しており、債権者保護手続たる公告も済んでいるようです。

 

 そのため、宗教法人の合併登記申請の際に以下の書類を添付しました。

 

・〇〇県発行の認証書謄本及び附属書類

・存続法人A及び消滅法人Bの責任役員全員の承諾を証する責任役員会議事録

・存続法人Aと消滅法人Bの規則

・AとBの合併に対する総本山の承諾書(同意書)

・合併契約書

・存続法人A及び消滅法人Bの債権者に対する公告及び催告をしたことを証する書面一式

→今回は「公告証明書」「公告内容を確認できる書面」「異議を述べた債権者がいないことを証する書面」を添付しました。

・消滅法人Bの会社法人等番号(申請書に記載)

・存続法人Aから当職への委任状

 

 なお、AとBの合併に対する総本山の承諾書(同意書)を添付できない場合は、A及びBの責任役員会議事録に「総本山の同意を得た」旨の記載があれば責任役員会議事録を総本山の承諾書(同意書)として援用できるとのことです。

 

 滅多にない案件だったこともり、良い経験をさせてもらったと思います。