先日、とある金融機関から、抵当権及び根抵当権の債務者Aの住所変更登記の依頼がありました。債務者の住所変更登記ですが、抵当権と根抵当権とでは「変更後の事項」の記載に違いがあります。
1.抵当権の場合
変更後の事項 債務者の住所 〇市×町1番地
2.根抵当権の場合
債務者 〇市×町1番地 A
そう、抵当権の場合は変更後の債務者の住所だけを記載すればいいですが、根抵当権の場合には、債務者の変更後の住所だけでなく氏名も記載することになります。
また、添付書類ですが、抵当権の場合は、原則として登記義務者からの委任状には認印を押印してもらい印鑑証明書は不要です。しかし、根抵当権の場合には登記義務者からの委任状に実印を押印してもらい印鑑証明書が必要になります。
試験でもよく出題される論点ですが、実務に就いてからも抵当権と根抵当権の場合とでは大きな違いがあることについてはきちんと押さえておく必要があると思います。