とある司法書士の戯れ言

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仮換地の所有権移転にかかる登録免許税

 今日、区画整理にかかっている土地の決済の依頼がありました。そのため、登録免許税を算出しようと評価証明書を確認したら従前地の評価額しか出てません。

 

 このケースでは仮換地について使用収益できるようになった日より前であれば、従前地の評価額によって登録免許税を算出します。そして、仮換地について使用収益できるようになった日以降の場合、評価額は仮換地にかかるものになります。

 

 さて、仮換地について使用収益できるようになった日が今年の3月で、今年の1月1日現在の評価証明書には従前地の評価額しか出ていない場合はどうすればいいでしょうか。

 

 このような場合、登録免許税の算出のために従前地の評価額が出ている評価証明書と仮換地証明書(図面付)が必要になります。そして、仮換地の近傍宅地価格(平米単価)を市町村役場などで確認した上で、近傍宅地価格に換地後の地積を乗じて出た金額が登録免許税算出の基になる課税価格になります。

 

 近傍宅地価格とするのは、区画整理により宅地として造成されるということによるものらしいです。

 

 「近傍宅地価格(平米単価)×仮換地証明書記載の換地後の地積=課税価格」

 

 今回のケースですが、従前地が2筆ありそのうち1筆は現況が宅地として評価されていたので、地元の法務局の登記官と打ち合わせの結果、この土地の平米単価を「仮換地の近傍宅地価格」とし、換地後の地積を乗じて登録免許税の算出根拠になる課税価格を算出しました。

 

 ただ、仮換地の所有権移転登記の登録免許税の算出方法については法務局によってまちまちのようなので、事前に確認しておくことをオススメします。