とある司法書士の戯れ言

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農地法の許可と譲渡人の住所

 現在手がけている件で、農地法の3条もしくは5条許可書記載の譲渡人の住所が間違っているケースがあります。この件につき農業委員会に確認してみたところ、農業委員会は譲渡人の住所については「登記簿上の住所と農地法許可申請書(または農地転用届出書)記載の住所が一致」していれば申請を受理する取り扱いのようです。

 

 そのため、譲渡人につき登記簿上の住所と現在の住所が異なる場合、農地法許可申請書や農地転用届出書には現在の住所を記載してもらった上で、以下のいずれの対応をする必要があります。

 

1.農地法の許可書(農地転用届出書)に登記簿上の住所から現在の住所への住所移転の経過が分かる住民票もしくは戸籍附票を添付する。

 

2.農地法の許可書(農地転用届出書)を農業委員会に提出する前に、譲渡人につき所有権登記名義人住所変更登記を申請し、登記簿上の住所を現在の住所に直しておく。

 

 なお、譲渡人の「登記簿上の住所」と現在の住所が異なる」ケースで、農地法の許可書(農地転用届出書)に譲渡人の「登記簿上の住所」を記載してしまった場合、農地法の許可の取り直し(農地転用届出のやり直し)になるとのことなので、くれぐれもご注意下さい。