とある司法書士の戯れ言

KIKURINGの司法書士ライフと日常

公正証書遺言が2通ある相続・2

 先日、このような相続の依頼がありました。ポイントは3点になります。

 

1.公正証書遺言が2通あり内容が全く異なる(新しい方が優先)

2.包括遺贈ですが、受遺者が相続人になった場合は相続させる。

3.遺言書に記載されている受遺者の氏と現在の氏が違う:遺言者と養子縁組した結果、名字が変わった。ゆえに受遺者ではなく相続人になった。

 

 今回のポイントは2と3です。包括遺贈の遺言で遺言執行者が受遺者になっていましたが、受遺者が相続人になった場合は相続させる旨の文言が入っていました。そして、この遺言作成後、遺言者と受遺者が養子縁組をし受遺者が相続人になりました。

 

 この場合、以下の書類が必要になります。

・遺言者の死亡の記載がある除籍謄本

・遺言者の死亡時の住所が記載されている住民票除票または戸籍附票

公正証書遺言

・受遺者が遺言者と養子縁組をし相続人になったことと、養子縁組に伴い氏が変わったことを証する戸籍謄抄本

・相続人の住民票

 

 この件は、先に作成された公正証書遺言と内容を見比べてから相続登記を申請する予定です。そういえば、昨年の今頃にも同じような案件を手がけた気がしますね。