とある司法書士の戯れ言

KIKURINGの司法書士ライフと日常

会社法人等番号の提供による省略

 不動産登記において会社法人等番号を提供することで、省略できる添付書類は以下の通りです。

 

・名称変更登記における名称変更証明書

・住所証明書

・住所変更登記における住所変更証明書

・代表者の資格証明書

 

 なお、省略することができるのは、現在の会社法人等番号で確認できるものに限られます。また、閉鎖事項については、以下の閉鎖事項証明書に代える場合に限られます。

 

1.現在の会社法人等番号が記載されている閉鎖事項証明書

2.会社法人等番号が記載されていない閉鎖事項証明書(商業登記規則第44条1項の規定により閉鎖された登記事項を証明したもの)

 

 ちなみに、履歴事項全部証明書には、交付請求日の3年前の年の1月1日から取得日までに変更された履歴が記載されます。そのため、交付請求日の3年前の1月1日より前に変更された履歴(例:役員変更の履歴)は、上記2の閉鎖事項証明書に記載されます。

 

 なお「商号」と「本店」については、商号変更や本店移転が3年以上前であっても、1つ前の商号、本店については記載されます。

 

 ただ、平成24年5月20日(外国会社にあっては平成27年3月1日)以前は、組織変更や他の登記所の管轄区域内への本店移転登記等をすると会社法人等番号が変更されていました。そのため、変更事項が、変更前の会社法人等番号の時の閉鎖登記事項証明書に記載されている場合や、コンピューター化前の閉鎖謄本や抄本に記載されている場合は、現在の会社法人等番号を提供するだけでは足りず、変更事項を確認することができる閉鎖登記事項証明書または閉鎖登記簿謄抄本を提供する必要があります。