とある司法書士の戯れ言

KIKURINGの司法書士ライフと日常

当事者と面談できない決済

 先日、決済直前に買主さんがコロナに感染してしまったケースがありました。この時は売主さんが不動産業者さんだったので、売主さんと買主さん等と相談した結果、売買代金支払い日を決めた上で集まらないで決済することになりました。

 

 そこで、先に売主さんたる業者さんから委任状や登記原因証明情報に記名押印してもらった上で、売買物件の登記識別情報や評価証明書、身分証明書の写しなどを預かりました。その後、買主さんに連絡を取り買主さん宅に行く時間を決めました。そして、時間通りに買主さん宅に行き、委任状や登記原因証明情報を入れた袋を買主さんの自宅のドアノブに引っかけておき、その後、駐車場で買主さんに連絡し袋に入れた書類一式を回収してもらいました。

 

 その後、買主さんの方で記名押印が完了した段階で連絡をいただき、ワシが買主さんの自宅に行く時間を決めました。そして時間通りに買主さんのところに行き連絡したところ、自宅のドアノブに委任状や登記原因証明情報、住民票などが入った袋がかかっていたので回収し、車中で内容を確認しました。内容に問題はなかったので買主さんに電話し、OKである旨を伝えました。

 

 その後は、売買代金支払い日に、買主さんから売主さんにネットバンキングを利用して支払いをしてもらい売主さんから着金確認があった後に登記申請しました。

 

 買主さんと面会できないというイレギュラーなケースでありましたが、決済日が決まっている以上こういうやり方で進めるのはやむを得ないと思い進めていきました。今回のケースは正直、コロナ渦ならではの対応かもしれませんね。