先日、地元の特例有限会社の社長さんより、取締役を増員し、その者にも代表権を持たせたいとの話がありました。具体的には以下の通りです。
☆具体例１
有限会社Ｘ 取締役Ａ
なお「取締役が２名以上いる場合は取締役の互選（または株主総会決議）により代表取締役を選任することができる。」旨の定款規定がある。
上記のケースで取締役としてＢを選任して代表権を持たせるにはどうすればいいでしょうか？この場合、株主総会決議によりＢを取締役として選任すれば足りることになります。
ただし「取締役が２名以上いる場合は取締役の互選（または株主総会決議）により代表取締役１名を置く。」旨の定款規定がある場合は、ＡとＢの互選により代表取締役を１名選任する必要があるため、取締役ＡとＢともに代表権を持たせるには代表取締役の選任にかかる部分につき定款変更決議が必要です。
☆具体例２
有限会社Ｘ 代表取締役Ａ 取締役Ｂ
なお「取締役が２名以上いる場合は取締役の互選（または株主総会決議）により代表取締役を選任することができる。」旨の定款規定がある。
さて、取締役Ｂも取締役の互選（または株主総会決議）により代表取締役に選任された場合はどうでしょうか。
この場合には「年月日会社を代表しない取締役の不存在により抹消」を原因とする代表取締役Ａの氏名抹消登記をすることになります。
特例有限会社の場合、株式会社の場合と取り扱いが異なるため注意が必要ですね。
