会社法の一部改正により商業法人登記の取扱いが変わります。変更点は下記の通りになります。
1.押印規定について
① 法令上、押印又は印鑑証明書の添付を要しないものについては押印されていなくても良い。ただし、電磁的記録で作成されている場合は電子署名は必要である。
例:株主リスト、資本金額の計上に関する証明書、定款(設立登記以外の場合)
② 添付書類につき原本還付請求する際の写し及び本人確認証明書の謄本(例:免許証の写し)についても契印されていなくても良い。
③ 訂正印及び契印されていなくても良い。ただし、訂正印や契印に法令上の根拠がある場合は除く。(例:原本還付請求する際の写しに契印はなくても良い。)
2.その他の改正:3月1日施行
① 取締役の報酬等である株式、新株予約権に関する特則
② 株式交付制度の創設
③ 新株予約権に関する登記事項
④ 取締役等の欠格条項の削除:成年被後見人、被保佐人が欠格条項から外れる。
⑤ 社外取締役を置くことの義務付け
⑥ 株主総会の招集通知に添付する「貸借対照表」及び「損益計算書」に表示すべき事項をいわゆるWeb開示により提供したものとみなすこと。(9月30日まで)
特に④については気をつける必要があります。成年被後見人が就任する際には成年後見人の同意及び就任承諾が必要であり、成年被保佐人が就任する場合は保佐人の同意が必要になりますね。