とある司法書士の戯れ言

KIKURINGの司法書士ライフと日常

取締役が1名の株式会社の取締役増員・2

 昨年設立した会社より役員増員の依頼がありました。この会社は取締役が1人で出資者も1人の株式会社であります。定款には取締役が2名以上になった場合の互選規定があります。

 

(例)

取締役 A

代表取締役 A

 

 今回、取締役Bを増員することになりました。なお、代表取締役は変わらずAです。この場合は取締役Bの就任による取締役変更登記をすることになりますが、添付書類はどうなるでしょうか。この場合の添付書類は、以下の通りで足りるようです。

 

株主総会議事録

・株主リスト

・Bの就任承諾書

・Bの印鑑証明書

 

 ただ、定款では取締役2人以上になった場合における代表取締役の互選規定があるので、AとBの互選でAを代表取締役に選任する必要がありますね。今回のケースでは、取締役の互選書と代表取締役Aの就任承諾書を会社内で保管しておく必要があります。

 

 よって、今回の登記ではBが取締役に就任したことを証明すれば十分なため、添付書類としては株主総会議事録と就任承諾書、株主リスト、Bの印鑑証明書があれば足り、定款と取締役の互選書は添付不要であるとの取扱いで良さそうです。ただ、登記官によっては、定款や取締役の互選書の添付も求められることがあるので注意が必要です。

 

☆参考:取締役が1名の株式会社の取締役増員 - とある司法書士の戯れ言