昨年末にウチで相続をやった方から古い抵当権を抹消して欲しいとの相談がありました。登記簿を確認したところ「保証責任〇〇村信用購買販売利用組合」名義の抵当権が登記されてました。
「保証責任〇〇村信用購買販売利用組合」とは戦前の産業組合であり、戦前に施行されていた農業団体法により市町村農業会である「〇〇村農業会」に承継されてます。そして、〇〇村農業会は昭和23年に清算結了し、当時の清算人は全員死亡しています。この場合は、裁判所で清算人を選任してもらった上で、清算人と所有者とで抵当権抹消登記申請をすることになります。
ちなみに、今回の清算人選任申立には、最低限以下の書類が必要です。
・農業会の清算人全員の死亡の記載がある戸籍(除籍)謄本
・担保権が設定されている不動産の登記簿謄本及び閉鎖謄本
・担保権者である保証責任〇〇村信用購買販売利用組合(産業組合)の閉鎖謄本
・保証責任〇〇村信用購買販売利用組合を承継した〇〇村農業会の閉鎖謄本
なお、抵当権には附従性があるので、最終的には当該抵当権の被担保債権が消滅時効にかかったことにより抵当権も消滅するとの流れで進めていくことになります。