とある司法書士の戯れ言

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準共有根抵当権の抹消

 先日、このような根抵当権抹消登記の依頼がありました。

 

(甲区)

1番 所有権保存 所有者A

(乙区)

1番 根抵当権設定 平成20年1月1日設定 根抵当権者X

1番付記1号 根抵当権元本確定 平成26年1月1日確定

1番付記2号 根抵当権一部移転 平成26年4月1日一部代位弁済 根抵当権者Y

1番付記3号 根抵当権者X持分移転 令和1年5月1日債権譲渡 根抵当権者Z

 

 今回はAがZに対する債務を令和3年1月1日に完済し、その後、AがYに対する債務を令和4年4月1日に完済しました。この場合、以下の通りに登記をすることになります。

 

(1)Zに対する債務弁済分

登記の目的 1番付記3号根抵当権X持分移転抹消

登記原因 令和3年1月1日弁済

申請人 権利者A 義務者Z

 

(2)Yに対する債務弁済分

登記の目的 根抵当権抹消

原因 令和4年4月1日弁済

申請人 権利者A 義務者Y

 

 珍しいケースでしたが、このように登記を進めていきました。準共有根抵当権でも登記原因と原因日付が同じであれば一申請で抹消できますが、今回は原因日付が別であったためこのような形になりました。