とある司法書士の戯れ言

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家督相続による相続登記

 先日、遺産分割審判が確定し相続登記を進めることになった件で、土地の一部が被相続人の父親名義のままになっていました。戸籍を確認すると、今回の被相続人が登記名義人たる父親を家督相続していました。なお、登記名義人たる父親が当該土地を取得した時期は、家督相続前です。

 

 よって、被相続人の父親名義の土地については、遺産分割審判書(確定証明書付)に登記名義人を被相続人家督相続したことを証する戸籍一式を添付すればOKということになります。

 

 さて、家督相続したことを証する戸籍ですが、以下の戸籍一式が必要になります。

 

・登記名義人につき家督相続が発生したことを証する戸籍

被相続人が登記名義人を家督相続したことを証する戸籍

 

 登記名義人の家督相続が発生したことを証する戸籍は、家督相続発生を証するだけでなく、家督相続発生時の本籍を証するためにも添付します。そして、被相続人が登記名義人を家督相続したことを証する戸籍は、被相続人家督相続人であることを証するだけでなく遺産分割審判書につなげるために添付します。

 

 この件は、被相続人につき法定相続情報一覧図の写しも発行されているので被相続人については戸籍一式も揃っていることになりますね。法定相続情報一覧図も相続登記完了後に担保権の債務者変更登記で使うことになります。