とある司法書士の戯れ言

KIKURINGの司法書士ライフと日常

民事事件

競売開始決定による債権届の作成

今日は、競売開始決定による債権届の作成の依頼がありました。依頼者は主債務者の連帯保証人で主債務者に代わって弁済した上で根抵当権を代位弁済により取得していました。 担保権者は今回の依頼者だけで、無担保の保証協会が甲区で仮差押をした上で差押をし…

根抵当権者が清算結了していた株式会社だったケース

2015年6月から2016年3月にかけて、清算結了した会社名義の根抵当権抹消の件を手がけていました。この件は、地元の土木事務所からの依頼で、河川改修に伴う土地買収にかかる2筆の土地に登記されている根抵当権を抹消してほしいというものでした。 …

要件を意識すること

ここのところ、裁判業務として手がけたのは相続放棄申述書作成と、債務整理案件における消滅時効援用でしょうか。 相続放棄申述でも消滅時効援用でも、要件を意識して相続放棄申述書や消滅時効援用の内容証明郵便を作成しました。特に消滅時効援用の内容証明…

取得時効の訴状に関する相談

昨日、以前から懇意にしている方から、いきなり訴状が送られてきたとの連絡があったので、今日の午前中にお邪魔し、訴状を確認しました。訴状の内容は、原告が取得時効により農地を取得しようというもので、登記簿上の所有者の相続人全員が被告となり全部で…

民事執行法改正について

昨年の5月10日に、民事執行法及び国際的な子の奪取の民事上の側面に関する条約の実施に関する法律の一部を改正する法律(令和元年法律第2号)が成立し、5月17日に公布されています。今回の改正点は以下の通りです。 (1)債務者の財産状況の調査に関…

消滅時効援用後にやること

先日、消滅時効援用の内容証明郵便をサラ金業者さんから承継した業者さんに送った件ですが、今日、電話で確認したところ、消滅時効援用で処理済みとの回答をいただきました。 よって、この件については消滅時効が成立していることを業者さんが認めたことにな…

消滅時効援用の内容証明郵便発送

昨年末に依頼があった債務整理の件ですが、今週の水曜日頃に取引履歴が届きました。内容を確認したところ、最後の取引から10年以上経過しており、かつ、債務名義を取られていないのが確認できたので消滅時効を援用することにしました。 この件は、ワシが受…

債務整理における消滅時効の援用・2

先日、久々に債務整理の相談がありました。とあるサラ金業者を承継した保証会社の代理人弁護士から受任通知書が送られてきたとのことでした。 受任通知書に記載されている内容を確認した結果、どうも消滅時効が援用できるのではないかと思ったため、まずは、…

建物明渡請求訴訟の訴額

先日、賃借人が家賃を滞納していることによる建物明渡請求訴訟に関する相談がありました。比較的新しいアパートの1室だったため、地裁管轄になるか簡裁管轄になるかは訴額次第ということになりました。 さて、建物明渡請求訴訟の訴額ですが、下記の方法によ…

事実の裏付けになるものの大切さ

数年前に簡裁訴訟代理人として根抵当権抹消登記請求訴訟を手がけたり、民事調停の相手方代理人を務めたことがあります。簡裁訴訟代理人の立場でこれらの裁判案件を手がけて気付いたことがあります。それは、自分の主張を裏付けるものの大切さです。もし、事…

建物明渡に関する相談

先日、久々に建物明渡に関する相談がありました。 賃借人が家賃不払いである場合や、契約とは違う用途で使っている場合など賃貸人と賃借人との間の信頼関係が破壊されるようなことがある場合に、建物明渡請求の正当事由に当たりますし、使用貸借の場合でも「…

裁判事務関係の書類

訴状や答弁書、債務整理の和解契約書、民事執行法第82条2項申出など裁判事務や債務整理に関する書類ですが、作成した書類だけでなく提出した書類すべてのコピーをとって綴ってあります。あとで同じようなな案件を手掛けた時に参考にするだけでなく、依頼…

農業会の清算人就任

以前、同じ支部の司法書士さんより、農業会の清算人になってほしいとの話があり、裁判所で清算人に選任してもらったことがあります。 清算人に就任するまでの流れですが、清算人選任申立書と一緒に、ワシが記名押印した清算人の就任承諾書を提出します。 原…

債務整理における消滅時効の援用

債務整理の相談を受けた際に解決方法として自己破産、民事再生、任意整理、過払い金返還が真っ先に浮かびますが、他にも消滅時効の援用も選択肢の1つになってきます。 一般の債権の消滅時効期間は、原則として10年です。しかし、その貸金債権が商事債権に…

司法書士が行える債務整理の範囲に関する最高裁判決

平成28年6月に司法書士が行える債務整理の範囲に関して最高裁判決が出ました。この判決のポイントは以下の2点です。 1.債権者の主張する額を基準とする。2.上限は借金の総額とはせず、個別の借金ごとに判断すべきである。 よって、債権者の主張する…

清算人選任申立の根拠法令

清算人選任申立をした会社が株式会社であり、会社法施行前に旧商法第404条の規定により解散した会社だった場合、清算人選任申立の適用条文が「会社法第478条第2項」ではなく「会社法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律第108条(旧商法第4…

サービサーに債権譲渡された場合の信用情報

債務整理案件において消費者金融業者から債権回収会社(サービサー)に債権譲渡されてしまったケースがあると思います。その際に、信用情報がどういうことになるかにつき依頼者から聞かれることがありました。そのため、ネットなどで調べた結果、以下のこと…

訴額の算定

根抵当権抹消登記請求訴訟の訴額の算定方法は以下の通りになります。ちなみにこの根抵当権は土地に設定してあり、登記簿上、元本確定していることが分かる登記はしてありません。 (例)極度額:1500万円土地の固定資産税評価額:300万円 この場合、…

清算人と特別代理人

既に清算結了している会社名義の(根)抵当権などを抹消する場合、裁判所で清算人を選任してもらう場合と特別代理人を選任してもらう場合があります。さて、どんな時に清算人を選任してもらい、どんな時に特別代理人を選任してもらうことになるでしょうか。 …

農業会の清算人選任・全て完了

農業会の清算人選任申立をし産業組合名義の休眠担保権を抹消した件ですが、先週、清算人選任取消決定の是否につき申立人宛に照会書が送られてきたので、申立人に内容を確認していただき回答してもらった上で裁判所に返送しました。 その後、裁判所から清算人…

農業会の清算人選任・任務完了報告

先月から手がけている農業会の清算人選任の件ですが、今日、産業組合名義の休眠抵当権の抹消登記が完了しました。 そこで、清算人に任務完了報告書に記名押印していただき、抹消登記完了後の登記事項証明書の写しと抵当権抹消登記完了証、登記原因証明情報の…

農業会の清算人選任・4

先日、申立書を提出した「保証責任〇〇村信用購買販売利用組合」を承継した「〇〇村農業会」の清算人選任審判書が、今日、届いてました。 清算人には予め内諾をいただいた司法書士さんが無事に選任されました。また、報酬は放棄していただくことができたので…

農業会の清算人選任・3

清算人選任申立の際に、清算人報酬のための予納金が問題になります。数年前に根抵当権抹消(最終的には抹消登記請求訴訟を提起)のために清算人選任申立を手がけた時は、弁護士さんが清算人に選任されたため予納金が30万円でした。 また、以前、〇〇市信用…

農業会の清算人選任・2

先日、相談&依頼があった保証責任〇〇村信用購買販売利用組合(産業組合)名義の休眠抵当権抹消の件ですが、今日、保証責任〇〇村信用購買販売利用組合を承継した農業会の清算人選任申立書を提出しました。清算人候補者については、地元の司法書士さんにし…

農業会の清算人選任

昨年末にウチで相続をやった方から古い抵当権を抹消して欲しいとの相談がありました。登記簿を確認したところ「保証責任〇〇村信用購買販売利用組合」名義の抵当権が登記されてました。 「保証責任〇〇村信用購買販売利用組合」とは戦前の産業組合であり、戦…

裁判関係書類作成費用

地裁管轄の訴訟や家事事件などで裁判所に提出する訴状や申立書などを作成した際における書類作成費用は誰が負担することになるでしょうか。こういった書類の作成費用は原則として依頼者からいただいてます。 まあ、だいたいのケースでは依頼者が訴訟当事者も…

抵当権抹消のための公示催告

ワシが司法書士になって2、3年くらいの時(平成17年頃)に、株式会社が担保権者だった抵当権を公示催告により除権判決(当時)を得て抹消したことがありました。抵当権者たる株式会社の本店は東京でしたが、依頼者が持っていた資料に寄ればワシの地元に…

裁判所の夏期休廷

全国の裁判所には夏期休廷があります。これは裁判官が交代で夏休みを取るための期間になります。時期的には7月21日前後から8月31日までの期間になります。 この期間中は裁判期日が入らなくなるので、民事訴訟で訴状を7月中旬過ぎに提出しても初回の口…

過去手がけた債務整理

先日、数年前に債務整理した方の債権者から契約証書&和解契約書が届きました。そう、債務整理した方が完済したのでこれらの書類が送られてきたのです。そのため、債務整理の依頼者さんのところに債権者から送られてきた書類一式を送りました。 今は債務整理…

今までに手がけたことがある裁判業務

ここのところ裁判業務や債務整理の依頼はないですが、過去、何度か手がけたことがあります。今までに手がけたことがあるのは下記のものですね。 1.債務整理関係 ・任意整理(支払方法に関する和解、過払い金返還に関する和解) ・過払い金返還請求訴訟の訴…